コンビニでジャンプと一緒に普段読まないような雑誌を立ち読みし、駅のホームで偶然彼女と落ち合うべく暇をつぶした
駅のホームにつき、しばらくするとその人が俺の目の前を通りかかって、いかにも偶然同じタイミングで帰る事になったみたいな態度を装いつつ
「おつかれさまです。今日は一緒だったんですか」みたいな事を言おうとした瞬間、俺は自分はなんてあさましい人間なのだろうと激しい自己嫌悪に陥った
結局その人は俺に気づくことなく俺とは別の車両に乗って帰って行った

彼女はオバサンとオジサンばかりの職場で唯一俺と同世代の人間で、その上相手は異性
だが部署も違うし接点もないので最低限の事務的な会話すらする事がない
多分彼女から見たら俺は職場にいる他のオジサンやオバサンと何ら変わらない存在なのだろう

そういえば、以前とある漫画に女性はまったく興味のない男性に好意を持たれる事に気持ち悪さを感じると書いてあった
きっとあそこで俺が話しかけていても彼女はきっと嫌な思いをしただろう