20年前に消息不明 「風船おじさん」の足取りを追った!
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自作のゴンドラ風船に乗って、アメリカへ飛んだ男――。男の名は鈴木嘉和、風船の名をファンタジー号という。あれからおよそ20年、
すっかり人々の記憶から忘れ去られてしまったが、あなたはあの『ミスター風船』を覚えているだろうか。
当時、「奇行」「蛮行」「無茶無謀」など、容赦ない非難と中傷を一身に浴びながらも、自らの生き方を頑として曲げなかった信念の人。
現代のメルヘンを体現し、我々にその行動とともに強烈な印象を与えてくれた。
だが、彼のその後はいまだ消息不明。彼は本当に、一体どこへ行ってしまったのだろうか?
●風船おじさんを捜して
我々が予想した最終到達地点が正しければ、風船おじさんは日本に戻っている可能性が高いということが分かった。
ならば、あとは日本の太平洋沿岸を探すだけである。仮に本人は見つからなくても、せめてゴンドラだけは見つけたい。
手がかりは、ゴンドラの4面に書かれた『ファンタジー号』の文字。私は、全国に散っている友人や知人を総動員して、
「流れ着くならこの辺では」という北海道・岩手・宮城の海岸線を実際に歩いてもらうことにした。
私自身は千葉県九十九里海岸の捜索を担当。銚子の玉崎神社から勝浦の八幡岬までの、およそ100キロに渡る範囲だ。
だが、「板切れは落ちているが桧ではない、桧はあるがファンタジー号ではない」といったことの繰り返しで、これという成果を思うように上げることができない。
そうしているうち各地点から空振りに終わる連絡が次々と入り、ついぞ本人はおろか、ゴンドラさえも見つけることはできなかった。
あれから19年。彼は本当にどこへ行ってしまったのか。いずれ筆者は、再び彼を探す旅に出るつもりだ……。
https://news.infoseek.co.jp/article/knuckles_754/